安全な食品を求めることの罠~オルトレキシアになってませんか?~

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<健康な食事にこだわり過ぎて体調を壊す>

このブログでは食事について特に多く取り上げていますが、

そういった

安全で健康的な食事

を意識する人が高確率で1度は陥ってしまう

危険な罠

『オルトレキシア』

について話してみようと思います。

 

これは

不健康と考える食品を避けることで生じる

極端もしくは過度な先入観により引き起こされる

摂食障害や精神障害

として提唱されています。

http://www.orthorexia.com/

 

自分が健康と考える食べ物以外が受け付けられなくなる

という深刻なケースもあるようです。

正式な病気(症候群)として認められているわけではありませんが、

日本でも一度正式な病気とするか検討されたことがあります。

 

<オルトレキシアは現代病に近い>

なぜこのオルトレキシアが最近提唱されだしたのかというと、

現代社会はオルトレキシアを非常に産み出しやすい構造になっているからです。

まず、

・食生活が豊かになり、様々な食品・様々な添加物が身の回りに増えてきた

 現代は新しい食品・新しい食品にあふれています。

 選べるようになったことで、選ぶ際に色々と考えることも増えてきました。

・色んな人が注意喚起している

 今はインターネットで、色んな人が「この食品は危ない」という情報を発信しています。

 このブログもですが、そういった情報に多く触れられるようになったことも原因です。

これにより、過剰な恐怖心や罪悪感を私達が感じることが増えてきました。

例を挙げますと

「ギルトフリー食品」

という概念ですね。

ギルトフリーでない食品を食べることに罪悪感を感じさせてしまう考え方。

この言葉を意識するようになっていたら少し危険と言えます。

 

また、食事を気にしやすいからか、

女性がなりやすい傾向にあるようです。

 

<オルトレキシアの問題>

オルトレキシアについて調べた研究では、

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30796739

機関:テキサス州立大学心理学部

発表:2019年

対象:180人の学生

方法:オンライン調査

 

オルトレキシアの人は

・サプリの使用量が多い

・信憑性の低い療法にハマってしまう

・他の人よりも健康を壊している事が多い

ということが報告されています。

まあこの研究の場合は

不健康だから健康食品を気にしてオルトレキシアになる

という因果関係を加味してませんが、

実際の健康被害は多く報告されているようです。

 

 

オルトレキシアになってしまうとまず、

精神的ストレスが物凄いです。

健康と信じられる食べ物以外は抵抗があるので、

・外食

・友人の作った食事

などがなかなか楽しめなくなります。

普段の食材でも成分を確認して安全が示されるまで安心できません。

友人と食事を楽しんだり、

好物を食べて幸せな気分になったりといった

食事という文化の豊かさが失われてしまいます。

これはメンタル的にかなり悪いと言えます。

 

この後に起きがちなのが

栄養のアンバランスです。

安全な食品にこだわりすぎるがゆえに、

食べられるものが限定されていってしまいます。

当然、

「安心できるものがないから食べない」

「買いそびれてしまって今日は〇〇だけ」

といったことが頻繁に起きるでしょう。

他にも、

砂糖がよくないから蜂蜜でクッキーを作る

安全だからと食べ過ぎる

といった

健康にいいものなら

いくら食べてもいいという幻想

に惑わされやすくなったりもします。

 

健康に気をつけ、努力している人ほど

不健康になってしまうという

悲しい構造であり、

勉強熱心な人ほどこれにはまりやすくなるため、

気をつけておく必要があります。

 

<どうすればいいのか?>

まずオルトレキシアは

健康を気遣う多くの人が

なってしまう過程

であると言えます。

ある程度は仕方がないとも言えますね。

特に健康食品にかんしては

減点方式で考えている人は

体に悪い食品の情報ばかりが増えていって

身動きが取れなくなってしまいます

全部は無理だから

ある程度は落とし所を考えよう

ということで、

自分の無理のない落とし所を探しましょう。

 

また、

知っておくとオルトレキシアが緩和するかもしれない知識として、

ホルミシス効果

というものがあります。

放射線や紫外線は体に悪い

とされていますが、

ある程度は浴びたほうが体にいい

と言われています。

前者は細胞を活性化

校舎はビタミンDの生成などですね。

浴び過ぎはダメだけど、

全く浴びないよりは少しは浴びたほうがいい

というものが世の中の常です。

食品や栄養に関してもほぼ同様のことが言えますので、

体に悪いとされる食品でも、

たまに少量なら摂取したほうがいい場合もあるということで、

落としどころを見つけていきましょう

 

<まとめ>

今回は以上です。

こうやって振り返ると、

最近私も少しだけオルトレキシアになってたかもしれないと思いました。

健康的な食品にこだわり過ぎず、

楽しい食生活を送れるようにしたいですね。

 

<参考動画>

今回のお話はこちらの

圓尾和紀さんの動画を参考にさせていただきました。

栄養学について非常に参考になる動画を沢山出されているので、

興味のある方にはオススメです。

説明も丁寧でとてもわかり易いですよ。

 


食に対してストイックになりすぎていませんか?新たな摂食障害「オルトレキシア」とは

 

<タイムテーブル>

00:10
今回のテーマについて

1:25
病気の説明「オルトレキシア」とは」

現代病
・変わった食べ物が増えている
・色んな人が注意喚起している


過剰な恐怖心や不安・罪悪感
「ギルトフリー」の考え方
黄色信号
外食や他人の料理が☓
考えたらきりがない

真面目で努力しているのに、
悪影響が勝ってしまっている状態

05:30
<問題点>
精神的ストレス…ものすごい
 食事という文化の豊かさがが失われる
 かえって不健康になってしまう
栄養のアンバランス
 急に食生活を変えるとすぐには対応できなくなる

例:砂糖がよくない

「体にいいものならいくら食べても大丈夫」という幻想にとらわれる

09:45
どうすれば?

多くの人がなる過程
ある程度は仕方ない

女性の方がなりやすい

減点方式で考えると悪い状態になってしまう

いい落とし所を探しましょう、全部は無理

12:40
ホルミシス効果
 微量の放射線は体にいい?
 紫外線もそう 
 →全く浴びないよりも少量浴びたほうがいい

16:00
クジラ理論
 プランクトンを食べようと口を開けると、海老や蟹も多少入ってくる

18:15
いい加減が良い加減

 

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