感謝力を鍛えればメンタルが強くなる!【科学が実証した感謝トレーニングの効果】
<感謝してますか?>
皆さんは日頃から周りの人に感謝の気持ちを伝えていますか?
日常的な感謝って、それが当たり前になってしまってついつい口に出さなくなりがちです。しかし感謝の気持というのは「わざわざ口に出さなくても大丈夫だろう」と思っているよりも遥かに口に出さなければ伝わらないことが分かっています。
そして先日、意識的に感謝の気持を持つことは自分自身のメンタルにも良い影響を与えるということが実証されました。以前に記事にした『メンタルの強い性格を作る方法』でもメンタルと感謝の気持の関係を取り上げましたが、意識的な感謝であっても有効というのが今回のポイントですね。
そんな訳で今回は1日15分で可能な
メンタルケアに最適な『感謝トレーニング』
のお話です。感謝の気持ちは鍛えるもの!感謝力を鍛えて穏やかな心で日々を過ごしましょう。
<感謝の価値は?>
今回の研究を行ったのはオランダ・トゥエンテ大学の心理学者Bohlmeijer氏の研究チームです。
【持続可能な精神的健康のための感謝の気持ち促進】
論文URL:
https://link.springer.com/article/10.1007/s10902-020-00261-5
発表:2020年6月
対象:適格と判断された217人のオランダ成人
期間:6週間の追跡調査
軽度のメンタルヘルス上の問題を抱えた人たちを集めたものです。研究チームはこれらの被験者を3つのグループに分けて、メンタル改善効果を比較しました。そして最もメンタル改善効果が高かったのが、『感謝トレーニング』と呼ばれるものでした。
1週間に5日間、1日に15分(週に75分)という程度の内容でしたが、これを実践したグループは
・幸福度、満足感、喜びなどの項目で、他のグループを大きく上回っていた
・特に幸福感がダントツに高まり、実験後も3ヶ月継続する
ということが分かりました。
<感謝トレーニングってどんなもの?>
それでは具体的にやり方を確認してみましょう。
必要なもの:ノート、筆記用具
期間:6週間続ける
時間:週に5日トレーニングする日を決める、1回のトレーニングは15分ほど
内容:以下の6つを実行する(1日に全てが出来なくてもいいが、週にそれぞれ最低1回は出来るようにする)
1.感謝の日記
・その日に嬉しかったことや良かったことを理由を含めて3つ書く
・細かく書く必要はなく、箇条書きでよい
2.日常への感謝
「水道から綺麗な水が出る」「かわいいペットが居る」など、日常的で当たり前になってしまっていることを1つ選び、それがなくなってしまったことを想像する。
3.感謝の手紙
・知人に対して感謝の手紙を書く
・メールや本人へ直接伝えてもいい
・手紙を書いた場合は最終的に本人に渡さなくてもいい
4.人生の出来事(幸運)
・自分の人生を振り返る
・特定の人や物、出来事のおかげで自分がどれだけ恵まれているのかを詳しく書く
5.人生の出来事(困難)
・自分の人生を振り返る
・大小問わず自分にとって困難だった出来事を思い出し、その経験から得られた前向きな変化を詳しく書く
6.朝の5分感謝
・できれば毎日やるとよい
・朝の時間に5分間、「物事に感謝する姿勢を持とう」と意識する
これが感謝トレーニングです。6週間続ければ感謝力が高まり、健やかなメンタルで日々を過ごせることは科学の折り紙付きです。
<おまけ>
実際に感謝の気持ちを書き出すという作業に入ってみると分かるのですが、感謝の気持を表す言葉のレパートリーが少ないことに気付かされます。言葉の語彙を深めることは、自分の感情をより深いところで理解することに繋がりますので、そういった感情類語辞典のようなものを持っておくといいでしょう。
「嬉しい」と直接言わない嬉しいの表現が数十個載っています。
コンパクトサイズだとこちらもオススメ。