最強の説得術「BYAF法」って何?

 

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<相手を説得する方法>

 

先日相手を説得するための心理テクニックとして、

人間の行動を支配している6つの心理的特徴の話をしました。

 

今回は

相手を説得するための効果的なテクニックの一つとして、

BYAF法

というもの研究を紹介します。

 

相手を説得するテクニック&

相手に説得されにくくなるものとして

覚えておきましょう。

バイアスを知ることが

バイアスにかかりにくくなる第一歩ですからね。

 

<BYAF法って何?>

BYAF法とは、

「決定権はあなたにあります」

 と相手に伝えることで、

 こちらの要求を通しやすくする

というテクニックです。

つまり、

相手に拒否する権利があることを意識させることで、

イエスと言いやすくなるというもの。

「But You Are Free」(しかしあなたは自由です)

の頭文字をとってBYAFです。

 

https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/10510974.2012.727941

『BYAF法の有効性のメタ分析』

今回の研究は西イリノイ大学が2012年に報告したもので、

BYAF法の有効性を確かめようとした42の研究をメタ分析したものです。

ピンポイントな研究42個(22000人分のデータ)のメタ分析ですので、信憑性は高そうです。

結果、このテクニックの有効性が発覚しています。

相手に何かを要求する際に、

最後にこの「BYAF」を付け加えるだけで、

相手が「イエス」と答える確率が2倍もアップするというもの。

具体的な例としては、

寄付の募集やアンケート調査等ですね。

この場合の2倍を真に受ける必要はないですが、

かなり有効なテクニックであると分かります。

 

これは昔から

人間は自分で何かをコントロールできてる感覚が好き

という心理の現れですね。

 

また、

相手から説得を受けている場合、

ホメオスタシス(変わりたくないという心理)

が働いているのですが、

ここで「あなたが決めていいですよ」

と言われると、

この負荷から解き放たれ、

「イエス」と言いやすくなってしまうわけです。

 

他にも、

このBYAFは「あとはあなたが決めてね」と

相手から突然距離をとられるように感じるため、

相手を失う恐怖から

「イエス」と言ってしまう訳です。

これは前回取り上げた

好意(6つの特徴の一つ)

によるバイアスが働いていますね。

 

さらにさらに、

自分自身が決めることで、

一貫性の心理(6つの特徴の一つ)

が働き、

後から返品やクレーム等が来ることもなさそうです。

 

<BYAF法の使い方>

この、「しかし、あなたは自由です」は

日本語の表現にすると

「あなた次第です」

「自分のタイミングでいいですよ」

「自由に決めてください」

「最後は自分で決めたらいいよ」

などですね。

要求の最後にこの言葉をつけてみましょう。

 

逆の立場だとして、

自由意志を強調された場合は

少し慎重になったほうがいいかもしれませんね。

 

知らない間に操られて悔しい思いをしないよう、

こういう知識はこまめに振り返っていきたいですね。

 

 

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