ビタミンサプリに発がん性ってホント?【国立がん研究センターの報告】

 

f:id:marumenm18:20200226175708p:plain

<ビタミンサプリは癌の原因?>

日常生活の中で不足しがちなビタミン類…

新鮮な野菜や果物をいつも摂り続けるのって大変ですからね。

サプリメントでビタミン摂取を補助している人もいるでしょう。

しかし最近

「ビタミンサプリを摂ると発がん性が高まる!」

といった声が聞かれるようになりました。

サプリメントの研究って非常に多いので、

世界中で色んな研究結果が出ているんですよね。

今回はビタミンサプリと発癌リスクについて、

国立がん研究センターのコホート研究から検証してみたいと思います。

 

今回の記事の内容

・サプリメントに対する考え方

・ビタミンと発癌リスクを調べた研究

・癌リスクを下げるビタミンはあるのか

 

<サプリメントの考え方>

皆さんはサプリメントにどんな印象を持っていますか?

「なんとなく薬みたいなイメージ」

「自然界になかったものだから摂るべきでない」

みたいに言う人もいます。

これらの意見は

「直感としては正しいけど、科学的にはちょっと違う」

といったところですね。

サプリメント自体は

マイナーな食品よりも遥かに膨大なデータ

があります。

 

食品の中にまだ解明されていない成分がある可能性を考えれば、

「サプリだけ飲んでいればいい」

という考え方は間違いと言えますが、

不足している栄養分をサプリで補う

という行為は科学的に正しいと言えるでしょう。

 

<ビタミンと発癌リスクを調べた研究>

まず、ビタミンサプリメントと発がん性に関してはすでに様々な研究があり

・ビタミンサプリは発がん性リスクを上げる

・ビタミンサプリは発がん性リスクを下げる

・ビタミンサプリは発がん性リスクとは無関係

という3パターンの研究がそれぞれ出ています。

これらの諸説ある研究を判断する時、

・データの量

・調査機関の長さ

に着目する必要があります。

今回取り上げるのは、

「ビタミンで癌になる」

と言われることになった原因の一つでもある

国立がん研究センターがまとめたコホート研究です。

HPから概要を日本語で読めます。

この研究は

・調査期間は日本全国の保健所

・約63000人の対象者の健康状態

・5年間の追跡調査

・その間のビタミンサプリの摂取状態で4つのグループに分けて分析

 

・サプリメントの種類も分析

という、

現状私達が検討する中ではかなり信憑性が高い研究です。

詳しい分類はセンターのホームページをどうぞ。

 

結論から言うと

・男性ではビタミンサプリの摂取と発癌リスクに相関はない

・女性でビタミンサプリを5年間継続摂取していた人ではリスクが低下

・女性で過去にビタミンサプリを飲んでいたが止めてしまった人及び

 最近になってビタミンサプリを摂り出した人ではリスクが増加

 

ということでした。

「ビタミンサプリで癌になる」

と言われだした原因はこの最後の部分でしょう。

最近になってビタミンサプリを摂り出した女性の発がん性リスクは24%上昇していました。

え、やっぱりビタミンサプリは飲まない方がいいってこと?

と思う人もいるかも知れませんが、

この研究ではこの結果について

ビタミンサプリを飲む人の特徴

ではないかと分析しています。

つまり最近になってビタミンサプリを飲み始めた女性というのは、

初期のがん発見やがんの発症リスクを予感させるその他の疾病により、

健康を意識してビタミンサプリを飲み始めたのではないかという指摘です。

サプリを取って癌になったのではなく、

癌になった(もしくはなりそうな状態だった)からサプリを飲んだ

という解釈ですね。

実際にデータ群から初期のがんを抜いて再分析したところ、

統計的な優位性は見られなくなったそうです。

やはり健康に対する意識が反映していたのだと考えられそうです。

実際、

ビタミンBサプリを飲み続けている女性は

発癌リスクが40%も低下しています。

これは物凄い数字です。

 

もちろんビタミンBが発がん性を高めるという海外の研究も存在しており、

この研究を持ってしてもまだまだ信憑性は充分ではない

と報告のまとめがされています。

とはいえ今回の研究からビタミンサプリ=発がん性と結びつけるのはあまりにも浅はかであると言えます。

 

 

<発癌リスクを下げるビタミン>

ビタミンBの可能性が示唆されたところで、

国立がん研究センターが行った研究に、

ビタミンB6は大腸がんの発生リスクを下げることが報告されています。

こちらも日本国内の約8万人を対象として、

約10年間の追跡調査を行った大規模な研究です。

 

食生活に関するアンケートからビタミンB6やビタミンB12などの栄養素の摂取量を算出し、その後の大腸がん発生率を比べたものです。

結果として、

ビタミンB6の摂取量が多い男性では大腸がんリスクが低くなる傾向にあった

ようです。

分析内容として、

日本人の食生活は計測された栄養素の中でも、

ビタミンB6に関しては不足しがちなようです。

特に、日常的にお酒を飲む人は、

ビタミンB6がアルコールの分解を助けることで、

大腸がんのリスクを大幅に下げることが分かっています。

 

ビタミンB6が多く含まれている食品は

・バナナ

・アボカド

・カツオ

・まぐろ

・レバー

・にんにく

などです。

日持ちしないものが多くて、

不足しがちなのも納得ですね。

常備しておけそうなのはマグロ缶くらいでしょうか。

伊藤食品 食塩不使用 まぐろ

まとめて買って置いておきたいですね。

 

これらの食品を習慣化させれば、

大腸がんのリスクを下げることが期待できますので、

特にお酒を飲まれる人は意識してみるといいんじゃないでしょうか。

 

<まとめ>

ニューサイエンス オーガニック 180カプセル

 

・ビタミンサプリと発がん性リスクを過度に恐れる必要はない 

・今後もサプリメントの影響については新しい報告が出てくる

・「これを飲めば大丈夫」ではなく、「不足分を補う」目的で飲むべし

・ビタミンB6の不足を防げば大腸がんリスクは下がる

 

あくまで研究から分かった私の判断です。

気になる方は紹介したHPの内容を読んで判断してください。

 

それではみなさんも健康で快適な生活をお送りください

お問い合わせ  プライバシーポリシー