相手に好かれる褒め方のポイント6選

 

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今回のテーマは『褒め方の科学』です。

 

ネタ元はメンタリストDaiGoさんの

『現金を配るレベルで好かれる 【ホメ殺しの14の技法】』

です。

 

メンタリストDaiGoさんのこのタイプの放送は、

会員になってもチェックする価値はあると思いますよ。

特にこの放送は

視聴者満足度99%

ということでかなりの神放送だったと思います。

非常によくまとまっていて面白かったので、

放送中に紹介された論文を中心に私なりにまとめてみました。

 

今回の記事から分かること

・褒め方とは

・称賛に関する研究

・褒め方のポイント6選

・覚えておきたいテクニック

 

<褒め方とは>

『褒め方』と言っても要は

コミュニケーションテクニックの話ですね。

相手との対話の中で

・自分の印象をよくする

・相手の気分をよくする

ことで、

相手との良好な関係を築く

ことを目的としたものになります。

研究用語としては

「称賛」や「賛辞」と言った言葉で説明されますね。

 

メンタリストDaiGoさんが動画タイトルで使っていた

「現金を配るレベルで~」

というのは人間の脳に与える影響を言っていますね。

褒められるという行為は報酬系を刺激し、

お金をもらうより強い快感を脳に与えるんです。

認められているという幸福感

の影響はとても強いようです。

 

<褒め方に関する研究>

褒め方についての研究やテクニックは色んなものが報告されています。

今回の2つの報告は具体的なテクニックを調べたものではなく、

・褒める時の落とし穴

・褒め方のポイント

などを調べたものです。

 

(褒めるときの落とし穴)

『9種類の賛辞とそれらが機能する(または機能しない)理由』

機関:マサチューセッツ大学

発表:2013年

1.曖昧な賛辞

2.頻繁な賛辞

3.不適切な賛辞

4.羨ましさを含む賛辞

5.厄介な賛辞

6.ステレオタイプに対する賛辞

7.誤解を招きやすい賛辞

8.セールストークの賛辞

9.適切な賛辞

 

心理学及び脳科学の教授であるスーザン・クラウス・ウィットボーン博士の報告です。

 

人間がついついやってしまいがちな褒め方の注意点を述べてくれています。

具体的な内容や解説は後でまとめて行いますね。

 

 

(賢く褒めるためのポイント)

『称賛を賢く使うための7つの証拠に基づいたヒント』

機関:ミシガン大学

発表:2019年

 

・子どもたちには成果への称賛以外のサポートが必要であることを知っておく

・不誠実な称賛に気をつける

・極端な称賛を使うときは注意する

・簡単に達成できることで褒めないようにする

・特別な能力ではなく、自分がコントロールできることで称賛しましょう

・楽しんでやっていることを過度に称賛するのは止めましょう

・他の子と比べて褒めないこと

 

 

生物人類学者のグウェーンデューワー博士が脳科学的な観点から、

どのような褒め方(賛辞)が有効であるかを報告したものです。

相手の自尊心に与える影響にもフォーカスしているので、

子供の教育にも深く関わってくる内容です。

 

<褒め方のポイント6選>

それでは2つの研究を踏まえて、

褒め方の具体的なポイントを押さえていきましょう。

 

1.言葉の選び方

・曖昧な言葉を使わない

誤解を与えやすい言葉は選ばないことが懸命です。

例えば

「あなたにこんな美味しい料理をご馳走して貰えるなんて珍しい

といって褒めた場合。

『珍しい』

「私がこんなに美味しい料理を食べる機会はとても貴重」

と言う意味で使っていても、

「ご馳走してもらうことが稀である」

「料理が美味しいことが稀である」

とも取れてしまうため、相手に不快感を与えてしまうんですね。

その言葉の意図がしっかりと伝わるようにしたいですね。

 

・極端な言葉を選ばない

 こちらは子供の教育を意識した部分ですが、

過剰な賞賛は自己評価を上げすぎて自己陶酔に陥ることもあり、

長期的な影響をみると避けたほうがいい褒め方とされています。

 

 

2.感情を込めて

・無感情な称賛は逆効果

感情のこもっていない称賛は

「誠意がない」

「こちらをコントロールしようとしている」

という印象を与えてしまいます。

感情を込めての称賛を心がけましょう。

 

・頻繁な称賛は避ける

「そんなに感情を込められるような部分は見つけられないよ」

と思う人もいるでしょうがご安心ください。

ずっと褒め続ける必要はないのです。

そもそも称賛は回数が増えるほど、その効果は薄くなると言われています。

自分が本当に心を動かされた部分だけをピンポイントで感情を込めて褒めればその効果は絶大ということ。

感情が乗せられない内容を無理に褒めようとするのは逆効果です。

 

3.打算や欲望を感じさせてはいけない

羨ましさを含んだ賛辞セールストークを感じさせる賛辞は相手への印象を極端に悪くする事がわかっています。

 

・褒めることで自分に利益があると感じさせるのはNG

特にセールストークは

「この後自分にとっていい条件を引き出すつもりだな」

と相手に思われ、印象は最悪になります。

 

・欲望を含んだ言い方に注意

こちらは注意しないといけない言い方になります。

「羨ましい」などの言い回しは

自分の嫉妬や妬みなどの感情を含む言葉として相手に不快感を与えてしまいます。

高級なバッグを褒めたいなら

「素敵なバッグね、羨ましいわ」

ではなく、

「そのバッグ、アクセサリーと合っていてとてもセンスがいいわね」

と言って選択した相手のセンスを褒めたり、

「そういった〇〇なバッグ、私も探してるんだけど、どうやったら見つけられるの?」

と言ってアドバイスを求めるなどの言い回しをしましょう。

ちなみにこの2つの言い回しは後の解説につながってきます。

 

4.相手がコントロールしていることを褒める

無意識にやってしまっている人は非常に多い褒め方として

「この絵は才能があるね」

「女の子だから気が利くね」

などがありますが、これは避けたほうがいい褒め方です。

相手が先天的に持っている運や才能、ステレオタイプなどを使って褒めてはいけません

このような褒め方をすると

・自分の工夫や努力が認められていない

・個性が無視されている

と感じてしまいます。

 ポイントは相手が自身の力や判断でコントロールしている事柄を褒めましょう。

「この〇〇の部分を表現出来るようになるには大変だったでしょうね」

 「前も□□に気づいてたよね、なかなか出来ることじゃないと思うよ」

みたいな感じでしょうか。

工夫・努力・選択のセンスなどを褒めることで、

次への話題も引っ張り出しやすくなります。

 

特に運や才能のある人ほど、

努力を認めて欲しいと思っている傾向にあるので、

この褒め方はかなり有効であると考えられま

す。

 

5.不適切な褒め方をしないために

見当外れな褒め言葉は周りへの心象も悪くします。

難易度が低くはありませんが気をつけたい要素です。

・簡単にできる成果を褒めない

あまりにハードルの低い事柄を褒めるのはよろしくありません。

これは褒めている側からは大変そうに見えている場合でも同様です。

例えば、

ソースにこだわった料理を出した時に

「いいお肉使ってますね」

というと、

「ああ、こいつ分かってないな…」

と思われてしまいます。

もっと悪いときは

「こっちを馬鹿にしているのか?」

なんて印象も与えてしまいます。

このため、相手と話す前にある程度はその分野の予備知識を得ておくことが望ましいです。

 

・好きでやっていることを褒めない

これは子供を褒める時に特に注意したいことですが、

大人同士の人間関係であっても褒め方には注意したほうがいいですね。

相手が好きでやっていることなら努力を褒めるよりは、

質問をして相手に語らせたほうがいいです。

 

・距離感を無視した褒め方をしない

その場に関係のないことや、

相手のごく個人的なことやプライベートなことを突然持ち出して褒めるのは好ましくありません。

ある程度自分と相手との距離感を考えて話題を選ぶようにしましょう。

距離感を詰めた質問をする場合は必ず前置きして断ってから行いましょう。

 

6.比較して褒めるときの注意

基本的に周り誰かと比較した褒め方や

同じ能力(成果)を持った人がその場にいる要素についての褒め方は

控えたほうが無難です。

 

・他人と比較した褒め方

他人と比較して相手を褒める方法は、

一時的には相手にいい気持ちをさせることはありますが、

長期的には競争心を煽り、競争相手としての敵意が自分に向くことがあります。

また、足を引っ張りあわせようとするイメージで自分の印象が下がることが多いです。

 

・同じ能力(成果)を持った人がその場にいる要素

「TOEIC800点なんて凄いね」

と言った褒め方をするとき、

周りにTOEIC820点の人がいる場合はその褒め方は不適切なものになってしまいますし、

TOEIC750点の人がいる場合は気まずくなる可能性が高いです。

周りの人の能力や成果をしっかりと把握できている時以外では、

こういった褒め方は避けたほうがいいでしょう。

 

・比較するとしたら…

 もし比較した褒め方をしたい場合は、

その人の過去の姿と比べて褒めましょう

「こんな成果が出た」

「こんなことが出来るようになった」

という事柄に対して、

昔に比べてどう進歩したのかを褒めるといいでしょう。

 

<覚えておきたいテクニック>

ここまで読んでくださった方は

「上手く褒めるのって難しいなぁ」

と思われたかもしれません。

しかし、注意点をぼんやりと意識しておくだけでも、

褒め方の腕は上がっていきます。

 

特に殆どの場合で通用するものとして、

『アドバイスシーキング』

というテクニックを紹介しておきましょう。

これは

「アドバイスを求めるだけで相手から好かれる」

というテクニックです。

もともと人間は、

・自分の助けた相手を好きになる

・自分の話を聞いてくれた相手に好感を持つ

という性質があります。

詳しく知りたい方はメンタリストDaiGoさんも度々引用されている

こちらの本を読んでみてください。

 

 このテクニックは相手を褒めるときにも強力な効果を発揮します。

例えば

専門知識が足りなくて、それがどれだけ凄いのかわからない場合

「私の感覚だと〇〇はすごく難しそうに見えるんですが、

やっぱりそこまでになるには何年もかかるもんなんですか?」

といった風に質問すればいいのです。

これによって見当違いな褒め方をせずに済みますし、

「(自分の専門分野)でも、□□出来るようになるには何年もかかるんですが、

やっぱりそこまでになるのに相当な積み重ねが合ったんですね。」

といったように、

自分の感想や意見、自分の知ってる専門分野での例えを絡ませることで、

・感情のこもった

・具体的な(曖昧でない)

褒め方が出来るわけですね。

重要なのは

「興味があります、教えて下さい!」

「学びたいです!」

という態度を見せること。

 

 これをするだけでも、

相手は『認められている』という幸福感を得ることができます。

 

 今回は以上です。

今後は相手が喜ぶ褒め方を意識してみてください。

アドバイスシーキングについては、

機会があったらあらためて取り上げてみたいですね。

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