自分を裏切る上司の見分け方
<敵になる人の見分け方>
前回褒め方の6つのポイントを紹介しましたが、
「じゃあ誰を褒めればいいのか?」
という問題について、
メンタリストDaiGoさんが
「味方になる人、敵になる人の見分け方【バージニア大学研究から】」
という放送をされていていました。
自分が良好な人間関係を続け、
ビジネスで成功していくためには、
どんな相手を褒めて迎合していけばいいのか
という内容。
相変わらず目の付け所が素晴らしいですね。
DaiGoさんが紹介していた論文は全文が有料でちょっとお高かったのですが、
Harvard Business Reviewで記事になっており、
ろくでもない人についていかないためのガイドライン
が面白かったので紹介します。
<ノースイースタン大学の研究>
ノースイースタン大学心理学教授
デイビット・デステノ
著:『感情的な成功:感謝、思いやり、誇りの力』
ろくでもない人間に付いていかないための
迎合のための4つのガイドラインの報告です。
どんな相手と距離を置き、
どんな相手についていくべきなのかというもの
このデイビット教授は
「人間が相手を迎合すべきかどうか判断する時、
その精度は50:50である。」
と述べています。
つまり、
何の知識もない状態では、
信頼できる相手を見極める事はできない
ということですね。
これは
人の信頼性を見通すことが困難であるということではなく、
偏った見方をしてしまっているのが原因とのこと。
つまりバイアス(思い込み)が掛かっているんですね。
そしてそのためのガイドラインを提示してくれています。
人間が迎合する相手を見るときの注意点ですね。
①誠実さ
「誠実さは普遍的な特徴ではない」
人は相手の誠実さを信頼の証と考えがちですが、
誠実性は長期的なメリットや立場によって担保されていることが多いのです。
つまり
・誠実であることによって得られるメリット
・誠実でないことで発生するデメリット
のトレードオフで担保されている性質なんですね。
ここで紹介されたクレアモントマッケナの実験では、
絶対にばれないという環境下においては、
90%の人が浮気をする
という結果が報告されています。
しかもそういった人のほうが、
普段は浮気に対して批判的な立場をとっているそうです。
裏切ることのメリットとデメリットを比較して
メリットが勝った場合人間は簡単に裏切るということで、
相手が誠実性の高い行動をとっているからと、
信頼に足る相手だと判断するのは危険だということです。
逆に信頼関係を築くためには
裏切ることによるメリットが発生しない関係を作っておきましょう。
相手が自分を裏切ることがメリットになっているなら、
その人には近づかないほうがいいでしょう。
②権威・立場
「権威の差は関係を変える」
社長や有名人など、
高い権力を持っている人と繋がることが自分の価値と考える人がいますが、
それは大きな間違いです。
自分の立場が相手よりも明らかな下である時、
相手にとって自分は
いくらでも替えがきく存在
でしかありません。
そういった存在に対しては上の立場の人は、
短期的な要求
しかしてきません。
その場でいいように使われて終わってしまうということですね。
このように、迎合する相手を見極めるためには
自分と相手の立場の差を意識する必要がある
ということです。
あまりにも雲の上の人に迎合すると簡単に裏切られてしまいます。
相対的な力の差を理解し、
少し上の立場の人に迎合してついていくようにしましょう。
③自信
『自信は度々、無能を覆い隠す』
ブリティッシュコロンビア大学の研究が示すように、
人間は利益を得ることができる問題に取り組むとき、
自信を持っているように見える相手から提供される情報を信用する傾向にあります。
怪しい投資や詐欺に引っかかるケースが多い理由がこれですね。
迎合する相手を見極めるときは、
その人が言っていることを鵜呑みにするのではなく、
相手の自信に根拠があるのかどうかを調べることが大切です。
④直感
『自分の直感もある程度は信頼して良い』
ここまでと少し違う内容ですが、
「この人は何となく信頼できないな」という直感が働いた場合は、
ある程度信頼してもいいかもしれません。
信頼に値しない人が取る行動パターンはある程度決まっていて、
実は人間は相手の仕草や口調からそういったものを読み取っているという報告です。
記事ではコーネル大学とマサチューセッツ工科大学の共同実験が紹介されており、
詳しくは省きますが、2人の参加者が相手の裏切りを見抜けるかどうかを調べ物。
この結果、
対面で相手を見ているときのほうが20%も相手の裏切りを見破りやすかった
ということが分かりました。
動画で解析したところ、
人間は目で見て分かるシグナルを無意識に読んで相手を判断しているとのこと。
その共通のジェスチャーが報告されました。
<裏切る可能性が高い4つの動き>
・相手から体の向きを逸らす
・腕を組む
・手をいじる
・顔を触る
対面中にこの4つ全てが確認された場合は、
客観的にも相手を裏切る可能性が高かったそうです。
この件からも、
自分が不相手に信感を感じる場合は、
その直感をある程度信頼しても良いでしょう。
逆に自分がこういう仕草を普段やっているなら
今すぐ止めたほうがいいです
裏切りやすそうと思われていますよ!
<まとめ>
・知識なしに信頼できる上司を見つけることは困難
・誠実性を信頼の指標にしてはいけない
・自分と相手の相対的な立場の差を理解しよう
・相手の自信が根拠に基づいているか、自分で調べてみよう
・自分の直感(不信感)も大切にしよう
今回はついていってはいけない相手の見分け方を紹介しました。
仕事でもプライベートでも、
信頼できる相手と良い人間関係を築いていきたいですね。