いざ始めてみると急にやる気がなくなる理由
<突然やる気がなくなる原因>
いよいよ新年度が始まります。
何かを新しく始めるにはいいタイミングですね。
そんな訳でシーズンの変わり目には「計画」についての話を取り上げることにしています。
今回はメンタリストDaiGoさんが紹介していた論文が面白かったので紹介します。
いざ始めてみると【急にやる気がなくなる】のはなぜか▶︎コメント欄に対策あり
目標設定を行いモチベーション高く始めたのに、
いざやり始めると全くやる気がなくなってしまうのはなぜか
内容的には
・人間が出来る努力は報酬の大きさに比例しない
・現実的な目標設定をしよう
・最終的には習慣化が大事
というもの。
最初の部分が研究報告についてですね。
あとの二つは目標設定の基本です。
研究についてはパレオな男でも紹介されていたので、
そっちを読んだほうが分かりやすそうですが、
せっかくなので自分なりにまとめてみたいと思います。
<努力と報酬の関係>
発表:2020年4月(掲載)
機関:クイーン・メアリー大学
対象:159人
内容:
神経科学的研究は報酬が人間を努力に結びつける大きな要素としている。
しかし経済学的研究や心理学的研究はこれとは矛盾する結果を多く報告している。
これを明らかにするために実験を行った。
1.体力を使う作業か頭を使う作業かどちらかを選ぶように指示する。
2.その際、「努力して作業するほどに報酬がもらえますよ」と伝える。
3.実際の作業で、被験者がどのような行動をしたのか観察する。
結果:
ほぼ全ての被験者が、報酬が大きい作業を選択した。
しかし作業が進むほどに皆努力をしなくなった。
結論:
・普通は大きな報酬が期待できる仕事ほど、人間は努力すると考えられる。
・しかし報酬の大きさだけでは、目標達成に必要な努力を引き出すことは出来ない。
・今回の実験では、努力量と報酬額の間に直接な関係は認められなかった。
データ量も少ないですしツッコミどころも多い実験ですが、
興味深い部分も多いですね。
この論文の報告者によれば、
・作業を選択する時は報酬の方に意識が向いている
・実際に目標達成を行うには、目の前の努力(作業)に意識を向ける必要がある
・この落差により、人間はモチベーションを保つことができなくなるのではないか?
とのこと。
「ダイエットしてナイスバディを手に入れよう」
「プログラミングを勉強して副業で100万円を手に入れよう」
みたいに、
見返りに意識が向きすぎているのでテンションは上がるけど
具体的な努力が見えなくなってるんですね。
必要以上にモチベーションだけ上がってしまうんです。
そして、
実際に努力を始めてみると
今度は目の前の作業が大変で、
見返りのほうが見えなくなってしまいやる気が無くなる
今回のタイトルの通りですね。
この『焦点の移動』がこの研究のポイントですね。
<大切なのは具体的で現実的な目標設定>
今回の学びとしては
目標設定を行う時に、
報酬(見返り)をはっきりさせることは大切だが、
そのための努力に正しく目を向けることが必要
行動を始めたなら、
目の前の努力がどこへ向かうものなのか、
定期的に目標に意識を向け直すことが大切
ということですね。
行動する力をくれる目的(報酬)
そのためにやらなければいけない努力(行動)
どちらも正しく見据えた、
・バランスの取れた目標設定
・定期的に焦点を移動できる努力の習慣化
が大切です。
目標設定については、
今回のような失敗のパターンとして、
失敗する計画の立て方について以前記事にしていますので、
気になった方はどうぞ。
<努力を続けるためには習慣化が必須>
・現実的な目標設定
・正しい努力量の見積もり
が出来たなら、あとは努力を続けていくだけです。
そのために大切なのは習慣化ですね。
モチベーションというのはなかなか長く続かないので、
モチベーションがあるうちに習慣に落とし込みましょう。
段階としては、
・現実的な目標設定と具体的な計画を立てる
・モチベーションを利用して努力を習慣化する
・モチベーションなしでも行動が積み重なっていき目標が達成される
といったところでしょうか。
この辺りもそのうち記事にまとめてみたいですね。
科学的に正しいとされる習慣化の方法については、
メンタリストDaiGoさんの本がよくまとまっていてオススメです。
今回は以上です。
新年度、皆さんがよいスタートを切れますよう。