冷凍によって減る栄養・減らない栄養【冷凍野菜を使いこなそう】
<冷凍保存はダメ?>
ようやく春野菜がスーパーでも並ぶようになってきました。
旬の野菜を食べて栄養を摂取していきましょう。
とはいえ、
新鮮な野菜を食べるために頻繁に買い物に行くのは大変です。
「旬の野菜を冷凍しておきたいけど、栄養価が気になるな…」
と思ったことはありませんか?
そんな訳で今回は
・冷凍しによって減る栄養・減らない栄養
・野菜別オススメ冷凍方法
の2点について紹介します。
<日本人は野菜不足>
日本人の野菜摂取量は1日平均約288gであり、
望ましいとされている推奨量は1日350gとされています。
栄養価を考えるなら、
旬の安価な野菜を新鮮な状態で食べることが最適ですが、
そもそも日本人は日常的に野菜が不足しがちなんですね。
また、
適切な保存方法を選ぶことで、
一部の栄養をとれたてに近い状態で摂取できることも知られています。
これについてはキャンベラ大学のネナード・ナウモフスキー氏が
という報告をあげています。
冷凍に適した野菜を知って、
毎日の食生活を快適に改善していきましょう。
<冷凍によって低下する栄養>
生野菜の賞味期限は3~14日ほどとされていますが、
冷凍野菜は1ヶ月~1年ほど保存することが可能です。
ビタミンA、B1、B2、B3、D、E、K
などは、冷凍してもほとんど損なわれません。
ただし水溶性のビタミンBについては、
下茹でなどの処理を行ってから保存する場合は栄養が損なわれやすいので注意しましょう。
しかしビタミンCは冷凍によって損なわれてしまう上に、
水溶性なために下茹での段階でも流れ出してしまいます。
ビタミンCに関しては生野菜から摂るように意識しましょう。
それ以外の栄養素として、
食物繊維やミネラル
(カリウム、カルシウム、マグネシウムなど)は冷凍による影響をほとんど受けないため、生野菜と比較しても、ほぼ栄養価に差が出ないといわれています。
ビタミンC以外の栄養摂取を主目的にしている
緑黄色野菜やきのこ類なら、
冷凍を活用する価値は充分にありそうですね。
<オススメ冷凍法>
栄養以外にも、
冷凍することによって変わってしまう食感や、
調理時の使いにくさや、
風味の変化などの観点から、
野菜ごとのオススメの冷凍方法を紹介します。
①生のまま冷凍
冷凍によって食品の細胞が破壊されてしまうので、
基本的には食べる時に加熱する食品や薬味系にオススメです。
・ニンニク、ネギ、ショウガ…新鮮なうちに冷凍しておけば風味を損なわない。
・トマト、かぼちゃ、とうもろこし…トマトは丸ごと保存し、お湯をかけて皮を剥く。
・キノコ類…食感の変化により、むしろ旨味が高まるという意見も!
・大根…大根おろしの状態で冷凍。ジアスターゼは熱に弱いが冷凍しても減らない。
・柑橘系…果汁と皮に分けて保存すると使いやすい
②加熱して冷凍
・芋類…食感が冷凍によって変わってしまうので、マッシュポテトで保存。
・ブロッコリー…短期間の加熱後、水分はよく拭き取ってから冷凍。
・キャベツ、白菜…軽く加熱して水分を飛ばしてから冷凍すると、食感が保てる。
冷凍の基本
鮮度を保つためには、短期間で急速冷凍が基本です。
・アルミプレートの使用
・小口のカット
・低温設定
など工夫して、
短時間で冷凍できるようにしましょう。
<まとめ>
・冷凍によって主に低下するのはビタミンC。
・ビタミンBも加熱後冷凍なら低下する。
・生のまま冷凍と加熱後の冷凍を使い分ける。
・冷凍野菜も活用する価値は十分にある。
やはりビタミンCは生野菜や果物から摂らないとダメですね。
手軽に摂れる手段としては野菜ジュースも有効です!
食物繊維は少ないですが、ビタミンCの量という点では冷凍野菜よりもしっかり入っていたりします。ただし、野菜や果物の種類によってはビタミンCがほぼ喪失しているものもあるので注意です。オススメはトマト系!
今回は以上です。
頻繁な買い物が難しい方は、
旬の野菜を効率的に冷凍保存することで栄養を保ちましょう!
目指せ1日350g!