休憩時間にスマホは見ないほうがいい?
今回は
仕事の休憩時間にスマホ(スマートフォン)を使うのはどうなんだろう
というお話です。
パレオな男のブログでまさに今回のテーマのような研究報告が取り上げられていまして、
なかなかに興味深かったので私なりにまとめてみました。
この記事からわかること
・休憩時間のスマホ操作はよい?悪い?
・正しい休憩のとり方(3つのポイント)
・オススメの休憩方法
<スマホの使用で逆に疲れる?>
『職場での疲労・退屈・スマートフォンの使用』
機関:オランダ ラドバウド大学
発表:2020年2月
対象:83人の被験者
内容:
・いつも通りの仕事を行いながら、退屈と疲労の度合いを定期的に記録する。
・スマートフォンの中のアプリでスマホの操作状況を常時観測する。
・スマートフォンの利用状況と疲労や退屈がどのように関係しているのか調べる。
注意点として、
この研究は「スマートフォンを使う理由は退屈か疲労を感じたときだ」という前提のもとに行われていて、
被験者は仕事中に自由に休憩をとってスマホを使っていいという状況です。
あなたの職場環境とは前提が少し違うかもしれませんね。
結果:
・退屈を感じた5割の人がその後にスマートフォンを操作した。
・スマホの1回あたりの操作時間は平均約90秒だった。
・疲労や退屈のレベルが上がるほどにスマートフォンを操作する頻度も上がっていった。
・スマートフォン操作後の被験者の疲労度はやや上がっていた。
結論:
スマートフォンの操作は疲労回復を目的とした作業として、
あまり適切ではないと考えられる
類似研究に
というものもあり、
休憩中のスマホはやる気をダウンさせてしまうようです。
やはり休憩させるべき脳のリソースを消耗させてしまってるんじゃないでしょうか。
また、スマホで行うSNSのやりとりなどは休憩が終わっても頭の中に残り続けて、
仕事への集中力を削いでしまう危険性が考えられます。
<正しい休憩のとり方>
そもそも正しい休憩ってなんなのかという話ですが、
これは以前に取り上げた『ポモドーロ・テクニック』の記事を読んでいただけると詳しく分かると思います。
今回の研究も踏まえて、
休憩において気をつけるのは以下の3点でしょう。
①决めた時間に定期的に休憩を取る
②仕事とは関係なく、休憩中に完結するものを選ぶ
③仕事と同系統の刺激を避ける
せっかくなので一つずつ確認していきます。
①决めた時間に定期的に休憩をとる
今回の研究では退屈や疲労を感じた時に自由にスマホ休憩をしていましたが、
これは仕事の効率化を考えた時に正しいと言えません。
・集中力が切れる前にこまめな休憩をとった方が、全体として集中力が持続する。
例:集中力が完全に切れるまでぶっ通しで作業したせいで、その後休憩をとった後でもダラダラと仕事してしまった。
・作業に集中する時間が决められている方が、作業効率は上がる。
例:「あと20分か、キリのいいところまで頑張ろう」
ということを覚えておきましょう。
作業内容や個人のペースによりますが、
30~40分に1回、5分程度の休憩を入れることが大切です。
②仕事とは関係なく、休憩中に完結するものを選ぶ
当然ですが、休憩中にはできるだけ仕事からは関係のないことして、
頭をリフレッシュさせる必要があります。
また、休憩時間に完結するものでないと、
今度は休憩後に休憩中のことが足を引っ張ってきます。
すぐに終わりそうにないSNSなどを使った細かいやり取りは止めたほうがいいでしょう。
例:休憩中に送ったメールの返信が気になって仕事に集中できない
③仕事と同系統の刺激を避ける
あまり意識している人は少ないのですが、
仕事中の作業でPCの画面を見続けていたならば、
休憩中は液晶を眺めないでいい方法を選ぶ必要があります。
同じ刺激を受け続けると脳が疲労してしまうので、
休憩をとったことでむしろ疲れてしまうことも多々あります。
今回のスマホ休憩に関する実験結果も、
これによるところが大きいのではないでしょうか?
逆に言えば、
主に肉体労働をしている人にとっては、
休憩中のスマホは脳をリフレッシュさせる有効な手段である可能性があります。
新しい研究報告を待ちたいところですね。
<オススメ休憩方法>
そんな訳で、
主にデスクワークをしている方なら、
・トイレで軽い運動
・飲み物を飲む(仕事中に飲めない場合)
・瞑想
・散歩する
・遠くの景色を見る(緑があればベスト)
などがオススメです。
いくつか組み合わせてもいいですが、
眼球・手首・肩・脳など、
仕事で披露した部分をしっかりほぐして休めましょう。
私は散歩と瞑想を活用しています。
<おわりに>
今回は、
スマホ操作は休憩手段としてはあまりよくないよ
という内容でした。
完全にスマホを使わないのは難しいと思いますが、
休憩中にダラダラとスマホを使うのではなく、
「昼休みのときだけ使う」
「SNSのチェックは3分だけ」
「返信したら退社までチェックしない」
など、
時間帯や操作時間をはっきりと決めてメリハリを持って使っていきましょう。
休憩中にスマホを触らないと決めると、
普段ついつい後回しにしがちなちょっとしたことにも手が回るようになりますよ。