1日5分で出来るクリティカル・シンキングトレーング法【批判的思考を鍛える】
<クリティカル・シンキングの鍛え方>
先日天才を超えるためのスキル『クリティカル・シンキング(批判的思考)』を鍛えようという話をしましたが、今回は具体的なトレーニング方法について提案してみます。
前回の記事はこちら
今回のコンセプト元はメンタリストDaiGoさんの後半動画ですが、内容は私なりの提案であってかなり違うものになっていますのであしからず。
【超思考法】天才を超える凡人になるための思考トレーニング【後編】
注意点としては、具体的なトレーニング方法をそのまま鵜呑みにするのは、すでに批判的思考が不足している。ということです。ですので慣れてきたら自分なりの方法を探してみてください。自分で考えることがクリティカル・シンキングです。
<批判的思考を鍛えるトレーニング法>
一応このコンセプトに合ったものが論文報告されていますが、ちょっと個人では実践しにくい内容が多かったので、私なりに砕いています。興味のある方は原文を購入してみては如何でしょうか。
https://journals.sagepub.com/toc/topa/22/1
基本的には以前の記事で説明したように、
・常に「なぜか?」「本当か?」「反対意見は何か?」を問う
・好奇心を持って探求する。
・自分にバイアス(思い込み)があることを意識する。
という姿勢で過ごすことで批判的思考は育まれますが、やはり具体的に実感するためのトレーニングというものを知っておく方が身につきやすいです。
そして私がダントツでオススメするトレーニング方法は
ライティング
簡単にいうと紙に書くことですね。
「何だそんなことか」と思う人は多そうですが、自分の思考を言語化したり、自分の感情から切り離して物事を見たり、反対意見を整理したりと…このライティングという作業は批判的思考と非常に相性がいいんです。
書き出すべき内容は以下の3つのうち好きなものを選んでみてください。
1.その日に学んだことを書く
学校や会社、講演会や本などで新しいことを学んだ場合は必ずこれを選択した方がいいです。批判的思考とは別に、人の記憶は忘れかけたタイミングで呼び出されると定着するので、夜にその日のことを振り返るついでにやってみましょう。
ダラダラと書く必要はありません。
・最も重要だったことは何か?
・自分にとって印象的だったことはなにか?
・疑問に思ったことは何か?
・学んだことを要約するとどうなるか
の4点だけを5分以内で書いてみましょう。
これの何が批判的思考に繋がるのかと言うと、5分以内というところがポイントです。人は長い時間を与えられると普通に思考しますが、時間が短い場合は普段とは違う考え方で物事を整理する必要にかられ、今までになかった思考の仕方をするのです。この辺りはアクティブラーニングの考え方が関係してきますね。思考力も高まり、知識も定着するので一石二鳥です。
2.長所と短所が存在するものについて考える
良い面と悪い面があるものについて考えます。とはいっても大抵のものには良い面と悪い面があるのが当たり前なので、「良い面と悪い面に注目して新しいことを考える」というのが正しいかもしれません。
例として「花」を挙げるなら
良い面:綺麗、いい香り、色んな種類が楽しめる
悪い面:枯れてしまう、世話が必要
などと分けて書いてみましょう。
これらに注目して考えることで、
・悪い面を無くしていいとこ取りできないかな?
→枯れない造花やドライフラワー
・悪い面は本当に悪い面しか無いのかな?
→世話が必要だから咲いた時の喜びが大きくなる
・考え方を変えるとどうなるか
→枯れるから次の花を探すことが出来る
などの問いで新しい切り口やアイデアが出てきます。別に特別なアイデアである必要はありません。これを考えて書き出すことで、批判的思考は確実に向上しているのです。
3.時事ニュースや社会問題を取り上げてみる
その日の時事や最近問題になっているニュースなどを取り上げ、
・事実は何か?
・何が問題なのか?
・どんな意見があるのか?
といった内容を書き出します。
注意点は1や2と比べて圧倒的にバイアスに囚われやすいということです。ですのでニューステーマを選択する場合は
・意見が分かれるテーマを取り扱う
・誰の目からも意見が一致してしまいそうな場合は、あえて反対側の意見から捉えて書いてみる
ということを意識しましょう。
大切なのは答えを探すことではありません。
特に人間は自分の考えを後押ししてくれる情報ばかりが目に入ってしまうので、
ニュースを取り上げる時は常に対立意見の存在を意識しておきましょう。
<とにかく書いてみよう>
如何だったでしょうか?夜の時間5分だけでもいいので、このライティングをやることで批判的思考は身についていきますので、ぜひ実践してみてください。ポイントとしては、「これはクリティカル・シンキングのトレーニングになっているんだ」を常に意識して行うことです。
天才を超えて安全に世の中を生きていくための第一歩としては非常に有意義ではないでしょうか?