プレゼントが喜ばれるという思い込み【過大評価バイアス】

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<その贈り物本当に喜ばれてますか?>

 

人に何かを紹介したり、プレゼントしたりするとき、相手がそれをどのくらい喜ぶか予想してみてください

 

その判断多分間違っています。今回はそんなお話…

 

何度か紹介していますが、人間の思考にはバイアス(偏り)があります、

分かりやすく言うと『無意識な思い込み』なのですが、

これが私達の様々な判断を誤らせているんですね。

 

そしてこれを対策する手段、デバイアスを行うためには、定期的にバイアスについて確認することが大切です。デバイアスについては過去記事をどうぞ

www.maru-rin.com

 

今回紹介するのは、他人を楽しませたいときに起きるバイアス、過大評価バイアスの研究です。

 

<過大評価バイアス>

これはニューヨーク大学が実験心理学に基づいて行った12の実験から判明したことです。

https://psycnet.apa.org/record/2019-69146-001

【他人の評価や好みを過大評価する】

発表:2020年

対象:17594人

 

12の実験全てを紹介するのは大変なので代表的なものとしては

・自分は最新映画にいくら払うか

・他人は最新映画にいくら払うと思うか

の2つを聞いて全体的な関係を比べて、自分の考える価値と他人が考える価値を比較してみたもの。

この実験の結果としては、多くの人は実際よりも『他人は映画を楽しむだろう』と評価していました。これは何か嫌なことを避ける時も同じで、実際よりも『苦痛を回避するために多くお金を払うだろう』と考える傾向にあったようです。

 

つまり、他人は実際よりも

・多くの喜びを得るだろう

・苦痛を回避するのに多くお金を払うだろう

と考える傾向がありました。

 

『他人の反応を大きく見積もる傾向にある』

他者の喜びを想像する時に判断が歪む、これが過大評価バイアスです!

 

<過大評価バイアスを回避するには?>

バイアスは認識している時点で多少軽減されます。今回「人は他人の喜びを大きく見積もりがち!」ということを知った時点で、過大評価バイアスは少しだけデバイアスされたと言えます。

 

さらにこの研究では過大評価バイアスを回避するための手法もある程度分析してくれています。

 

1.デメリットに目を向ける

それを受けた相手に何らかのデメリットが発生する可能性がある場合はそれに目を向けましょう。

例:「ケーキ」→太る、夕飯が食べられなくなる、お腹が減ってない、時間がかかる、持ち歩けない、日持ちしない

 

相手に与えるものにデメリットが存在しないものの場合(例えば100万円あげるなど)は過大評価バイアスは現れなかったようです。

 

2.多様な価値観を意識する

「何かに対して相手が自分と同じ用に喜ぶとは限らない」という思考が抜けている場合に過大評価バイアスは起こりやすいようです。「他人には自分とは違う嗜好や好みがあるのでは?」と思い浮かべることで、過大評価バイアスはかなり軽減されるようです。

 

今回は以上です。こういったバイアスは定期的に振り返らないといつの間にか囚われてしまいますからね。皆さんもお気をつけください。バイアスに関する本を定期的に読み返してみるのもおすすめですよ。

 

 影響力の武器にポケットブックが出たようです。持っておきたい!

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