海外小麦に含まれる発がん性物質『グリホサート』の話

 

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<輸入小麦は危険?>

このブログでは以前に、

小麦のグルテンフリーに関する話をしました。

・小麦に含まれるグルテンが体に悪影響を与えている可能性がある

・3週間の小麦を断つことで体質チェックが出来る

という内容でしたね。

www.maru-rin.com

 

それとは別に、

小麦製品を食べる上では知っておいた方がいいこととして、

「グリホサート」

の話があります。

これは小麦の残留農薬の一つで、

日本で出回っている小麦製品にはかなりの確率でこれが含まれているというもの…

 

今回の記事で不安を煽りたいわけではありませんが、

読後は輸入小麦を使っているパンを食べることが少し怖くなるかもしれません。

また、正確な情報はご自身で確認されることをオススメします。

この記事から分かること

・グリホサートとは

・小麦製品を一斉検査!その結果は…

・世界の流れと日本の動き

・どんなことに気をつける?

 

<グリホサートとは>

グリホサートは「ラウンドアップ」という除草剤に含まれる有効成分の一つで、

植物の成長に必要な酵素の働きを阻害する働きがあります。

アメリカではこのラウンドアップを使うことで、

実った小麦を枯らして効率よく収穫を行っていました。

 

 

しかしラウンドアップによる健康被害を訴えていたアメリカの裁判で、2018年に320億円の賠償が決定。

会社側がグリホサートに発がん性があることを隠していたことが明るみに出ました。

以後アメリカでは健康を害したという訴訟が多発。

グリホサートの使用はイタリア・フランス・ドイツで次々に制限されていきました。

 

 

グリホサートの発癌リスクについては、

国際がん研究機関によって

「おそらく人に発がん性がある(2A)」

に区分されています。

これは科学的根拠が上から2番目に高い区分になります。

 

他にも、グリホサートの影響で女性の妊娠期間が短縮してしまうなどの、

怖い副作用も報告されています。

 

このように海外では消費者運動が活発になって、

グリホサートの危険性が指摘されたことで国の規制が進んだりしています。

しかし日本ではむしろ規制緩和の流れになっており、

海外からの危険(かもしれない)小麦が大量に入ってきている現状です。

 

 

<新聞「農民」の調査>

2018年に新聞記者スタッフが行った、

市販されている小麦製品にグリホサートが含まれているかの実験では。

小麦粉類      17商品中 13商品

パスタやマカロニ   4商品中  3商品

シリアルやパン粉   3商品中  2商品

パン        15商品中 11商品

からグリホサートが検出されました。

全体の約7割でグリホサートが検出という衝撃の結果です。

 

<農民連食品分析センターの調査>

2019年に一般社団法人農民連食品分析センターが行った調査も話題になりました。

これによると

・小麦製品全体24製品(小麦粉14製品)から17製品でグリホサートが検出

・食パン15製品中11製品からグリホサートが検出

・全粒粉はグリホサートの数値が高い

・日本産小麦を使用した食パンからは検出されず

・有機小麦を使用した食パンからは検出されず

 

アメリカ・カナダのものは全てから検出されているのですが、

日本は基準値が緩和後なので、食品衛生法上は問題なしとなっています。

 

 <世界の流れと日本の流れ>

 グリホサートの危険性が指摘されだした頃から、

世界全体としてはグリホサートの使用を厳しく制限・禁止する流れが出来ています。

グリホサートが含まれている場合は「発がん性あり」の記述を追記させている国もあるほど…

 

(参考)

フランス…類似品を止める方針

デンマーク…散布禁止

ロシア…輸入全面禁止

オーストリア…2019年全面禁止

オランダ…2015年使用禁止

ブラジル…暫定的禁止

スリランカ…2014年ラウンドアップの販売禁止

 

しかし日本ではむしろ緩和する流れになっているのです。

日本の小麦の自給率は13%で、

主にアメリカ・カナダから小麦を輸入しています。

しかし2017年の調査では、

アメリカ小麦の97%

カナダ小麦の100%

からグリホサートが検出されているのです。

 

それなら国産の小麦なら安心かと言うと、

国内でも安心はできないかもしれません…

なんと日本では2017年にグリホサートの残留農薬の基準が緩和されています。

 

小麦

5ppm→30ppm

大麦

20ppm→30ppm

ひまわり

0.1ppm→40ppm

ライ麦

0.2ppm→30ppm

そば

0.2ppm→30ppm

 

ちなみに玄米では0.01ppmです。

 

各国がグリホサートの制限を進める中、

日本では基準値を6倍に引き上げているんですね。

もちろんこの残留農薬基準は、

その国の人がどれだけその食品を食べているかによっても変わるものです。

ひまわりの種なんて日本人は殆ど食べないので、

基準値は甘くなってますね。

 

例:韓国は日本より白菜の消費量が2倍だとして

 韓国の基準値 0.5ppm

 日本の基準値 1ppm

 だとすると総合的なリスクは同じ

 

だとしても、

この基準値緩和は世界の逆行を行き過ぎていると様々な批判が出ています。

政治的な事情はあるのでしょうが、

せめて私達はそのリスクを知っておく必要があるでしょう。

 

 

<対策として>

今回わかったことを踏まえて、

グリホサートリスクの対策としては、

・そもそも小麦加工製品を避ける

・オーガニック・国産を選択

・全粒粉はオーガニックのものを選ぶ

ということが言えるでしょう。

商品説明欄に小麦の産地が記入していない場合は大抵輸入小麦です。

徹底することは難しいですが、

普段の生活で心がけるだけでかなりのリスク軽減になると思います。

 

今回紹介した農民連食品分析センターは、

現在もグリホサートにまつわる問題に取り組んでいるので、

の活動を見守り、応援していきたいですね。

最近だと学校給食の食パンのグリホサート検査をしていましたよ。

 

 

 

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