科学的に正しい風邪予防(予防効果のある食べ物って実は・・・)
<科学的に正しい風邪予防>
最近気温が下がって体調を壊す人が増えてきましたね。
今回のテーマは
風邪予防について
メンタリストDaiGoさんの風邪対策動画で
話されていた。
加湿器の効能の有無
について前回調べましたが
今回は論文で報告されている風邪予防について考えていきましょう。
結論を少し述べると、
「風邪予防にビタミンCの豊富なフルーツを食べる」
は間違いです!
それでは順にみていきましょう。
<風邪の予防と治療の基本>
勘違いされている方も多いですが、
一般的な風邪薬というのは
あくまで症状を抑えるもの
であって
実際に風邪の原因に作用したり回復を助けたりするものは
ほとんどありません。
風邪の治癒は人間の体が本来持っている治癒力によって治っているのです。
また
体調不良により風邪にかかりやすくなるのは当然ですね。
その辺りを踏まえた上で、
どんな方法が予防に効果的なのか見ていきましょう。
<王道で安定の風邪予防『手洗い』>
以前紹介しましたが、
風邪の予防に関しては世界でもトップクラスの信憑性のある研究がこちらです。
これ以降紹介する風邪予防の話はこれを認める前提の話となります。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21735402
『風邪予防に関する物理的介入の効果』
機関:コクラン共同計画
発表:2011年(数回更新済み)
方法:67件の研究論文を調べた大規模なメタ分析
大まかな内容としては
マスク・手洗いなどの衛生的な行動は、
風邪の感染防止に有効である。
ということです。
特に
・手洗いは風邪予防に有効である
という点がポイントです。
類似の内容としては、
鼻・口・目など
・むやみに顔を直接触らない
というのも予防としては効果的ですので、
気をつけるようにしましょう。
<加湿器は効果がない?>
これについては 前回書きましたが、
加湿による風邪の予防効果は認められています
この点メンタリストDaiGoさんとは違う立場ですのでご注意ください。
ただし、
風邪気味や風邪のひき始めには効果がない
むしろ治療の邪魔になることが
報告されていますのでご注意ください。
<うがいは風邪予防になる?>
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16242593
発表:2005年
対象:387人
結果:うがいは風邪の予防にある程度効果的である。
一応はうがいの予防効果が示されています。
この実験だと40%も風邪の発症率が減少したとか・・・
ただし、サンプル数が少ないんですよね…
しかも類似研究は見当たりませんでした。
とりあえずは
うがいの予防効果は認められるが根拠は弱め
と覚えておきましょう。
他の研究では、
一定の効果を得るためには
結構な頻度でうがいをしないといけない
みたいなのが報告されています。
やった方がいい
ことではありますね。
<一番の風邪予防は運動!?>
衛生系(手洗い)以外で予防に有効とされるもので
データの量が多いものをみた時
やっぱり運動は風邪予防に効果的
であると言えます。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4040429/
『運動と風邪の予防』
対象:281人
方法:メタ分析
定期的に中程度の有酸素運動をしていると風邪をひきにくくなる
1日に20~30分くらい速歩きの散歩
くらいの運動を普段からしておくのがオススメです。
ただし、
激しめの運動をしている人は…
https://www.physiology.org/doi/full/10.1152/japplphysiol.00622.2016
『運動と免疫』
しっかりと糖質を摂っておかないと免疫力が下がって
逆に風邪を引きやすくなってしまいますのでご注意ください。
<風邪予防に効くサプリって?>
さて、
風邪予防に有効な成分って明らかなものが少ないですね。
やはり、
治療に関する研究は進んでも、
予防に関する研究は進んでない辺り、
製薬会社の闇を感じますね(笑)
そんな中
風邪予防に対する効果が
メタ分析により判明している成分があります。
それがビタミンD
精神的な落ち込みや生活リズムの改善に
有効な成分として以前に紹介しましたね。
う~ん
最近学んだ栄養分が出てくると嬉しくなりますね。(笑)
その研究がこちら
https://www.bmj.com/content/356/bmj.i6583
『ビタミンDによる風邪予防の効果(系統的レビューとメタ分析)』
対象:10933人
方法:25件のランダム化比較試験
結果:ビタミンDの補給は全ての参加者の感染リスクを減らした。
特にビタミンD不足になっている人に有効
メンタリストDaigoさんは触れられませんでしたが、
これはかなり信憑性高めです!
注意点としては
定期的にビタミンDを摂取する必要がある。
というところですね、
日頃から日に当たっている人は
ビタミンD不足にはなりにくいですが、
天候が崩れやすく日差しも弱くなるこの時期はサプリで補いたいですね。
パレオさんがオススメされているのは
ビタミンD3の2000IUでしたので紹介しておきます。
風邪治療じゃなくて
風邪予防に有効とされるサプリは殆どないので、
これはかなりオススメです。
<風邪のひき始めに効くものは?>
さてここからは
風邪のひき始めに効く成分について紹介していきます。
予防というよりは治療よりです ね。
ちなみに
治療効果促進のための具体的なサプリについては
パレオな男でも紹介されていたので、
https://yuchrszk.blogspot.com/2014/11/blog-post_26.html
こちらをチェックしてみるのもいいでしょう。
<よく言われているビタミンCの予防効果>
よくある風邪予防で
「ビタミンCを日頃から摂っておこう」
みたいなことが言われますが、
普通の人の場合ビタミンCには予防効果がない
というのが今の科学の見解です。
https://journals.plos.org/plosmedicine/article?id=10.1371/journal.pmed.0020168
『風邪とビタミンCの関係』
発表:2005年
結果:
ビタミンCに風邪の予防効果はない
ただし
風邪の回復には効果がある
つまり、風邪のひき始めには意味があるってことですね。
ただし、
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23440782
普段激しい運動をしている人はビタミンCで予防効果あり
となっています。
なんとビタミンCを摂取することで
風邪の発症率が半分になってます。
やはり運動最強なのか・・・
ちなみに
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/4601508
『大量にとっても効果なし』
ですので、適切な量を心掛けましょう。
ともあれ治療効果があるなら用意しておいて損はなさそうです。
<風邪の治りが早くなる亜鉛>
さて、
亜鉛を摂取することで
風邪の治療が早くなることが報告されています。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3136969/
発表:2011年
形式:系統的レビュー
結果:
・1日75mgの亜鉛で風邪の期間を20%減らせる。
複数の論文報告からのメタ分析なので、
かなり根拠が強いです。
風邪のひき始めには亜鉛が効く
と覚えておきましょう。
とはいっても亜鉛の適量摂取は難しいので、
メンタリストDaiGoさんは
亜鉛トローチをオススメしています。
子供でも美味しくなめられるトローチです。
値段もお手頃ですし、
インフルエンザ対策としても有効性が示されてますので、
用意しておいて損はないでしょう。
<風邪の治療に効くエルダーベリー>
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0965229918310240
『 ブラックベリーと風邪・インフルエンザ治療効果のメタ分析』
対象:180人
結論:エルダーベリーは安全性が高く、インフルエンザや風邪の治療手段として有効
そんな訳で、
ブラックベリーの一種であるエルダーベリーにも一定の治療効果が認められています。
亜鉛との相乗効果が期待されるとして、
DaiGoさんやパレオさんがオススメしていたのがこちら
こちらを試してみてもいいですね。
<まとめ>
如何でしたか?
『風邪予防にビタミンC豊富な果物を摂ろう』
が間違いというのは結構意外でしたね。
予防に効くのはビタミンDでした!
食品としては
・ヨーグルト
・牛乳
・サーモン
・レバー類
などですね。
うーん、驚き。
それ以外にざっくりまとめると
風邪の予防としては
・手洗いうがい
・適度な運動
・ビタミンDの定期的な摂取
・乾燥対策
が大切ということですね。
そしてもし風邪のひきはじめになってしまった時のために
・亜鉛トローチ
・ビタミンCサプリ
を用意しておきたいところです。
科学的に正しい風邪対策で
健康で快適な生活をお送りください。